動物愛護団体について
動物愛護団体とはどのような団体なのでしょうか。寄付金や行政からの補助金欲しさに、能力以上の引き取りを行い、動物虐待で告発された有名な団体も複数いました。
このようなところと関わらないためにも、自ら情報を取りに行き、譲渡先または寄付先として適切なのか調べることが大切です。
法人格を持つ動物愛護団体には、社団法人、財団法人、NPO法人があります。ここでは高い公益性が認められている「公益社団法人」「公益財団法人」「認定NPO法人」の3つについて違いを紹介します。
1. 団体の種類
認定NPO法人 公益社団法人、公益財団法人
概要 社会問題の解決や公益の実現を目指す法人。
特定非営利活動法人として所轄庁に認定される法人。公益法人として内閣府または都道府県に認定される法人。
公益社団法人は、人が集まり、特に公益性が高い活動をする法人。
公益財団法人は財産を提供することで、特に公益性が高い活動をする法人。
収益事業の可否 制限あり(非営利活動に関連する範囲で可) 制限あり(公益目的に反しない範囲で可)
利益分配 禁止(非営利活動に使用) 禁止(公益目的に使用)
誰でも閲覧可能な書類 ・定款
・事業報告書
・活動計算書
・貸借対照表、財産目録
・寄付金を充当する予定の事業内容等の認定関係書類
・役員報酬または給与の支給に関する規定
・収益の明細
ほか
・定款
・事業報告書
・収支予算書
・貸借対照表、財産目録
・キャッシュフロー計算書
・役員報酬または給与の支給に関する規定
・寄付等の使途の内容を記載した書類
ほか
2. 個人での寄付 - 寄付金控除
寄付金をすると寄付金控除がされるため、所得税が抑えられます。寄付者の課税所得と寄付金額によって一概には言えませんが、認定NPO法人の方が控除額は高くなる可能性が高いです。控除を受けるには確定申告が必要になります。
なお、寄付金控除されるのは「認定NPO法人」「公益財団法人」「公益財団法人」で、「NPO法人」「一般社団法人」「一般財団法人」は控除がされません。
認定NPO法人 公益財団法人、公益社団法人
所得税控除 または 税額控除を選択できます。
所得控除とは、寄付額を所得額から引く仕組みで経費のような扱いです。その場合、所得が少ない方は税率が低く、控除額も少なくなる傾向です。
一方で、税額控除は寄付金額から基礎控除額2000円を引いた額に40%をかけた額が所得税から差し引かれます。
そのため、税額控除の方が所得控除より控除額が大きくなることが多いです。
ただし、控除対象額は課税所得税額の25%が上限になるので、寄付者の課税所得によって変わります。
こちらのサイトで認定NPO法人への寄付金控除が計算できます 寄付金控除シミュレーター所得税控除が適用され、控除額は以下のいずれか低い方が控除対象額となります。
1.寄付金額 – 2,000円(基礎控除額)
2.総所得金額等の40%が上限
所得控除とは、寄付額を所得額から引く仕組みで経費のような扱いです。
寄付金が高額でない場合、1の金額が控除額となるでしょう。
例えば総所得金額500万円の方が250万円の寄付をした場合、控除額は、「1.控除対象寄付金額(2,498,000円)」と「2.総所得金額500万円の40%(200万円)」のいずれか少ない額となるため、200万円の控除にしかなりません。
3. 個人での寄付金 - 寄付の返礼
ふるさと納税の返礼品
基本的に動物愛護団体への寄付は返礼品というものはありません。もし返礼品を期待するのであればふるさと納税で寄付する方法もあります。
ですが、控除限度額は住民税の約20%が上限のため、高額の寄付をするのであれば、ふるさと納税ではなく、団体に直接寄付する方が向いています。
紺綬褒章(こんじゅほうしょう)
内閣府HPより
紺綬褒章とは、公益のために私財を寄付した個人や法人に授与される国の褒章です。個人では500万円以上の寄付で授与されます。
寄付先は認定された公益団体である必要があります。団体一覧は内閣府のHPをご参照ください。
4.調べておくとよい情報
財務の健全性
- NPO法人は市民の監視により公益性を担保するという考え方のため、内閣府のNPO法人ポータルサイトで様々な情報を閲覧することができます
- 公益社団法人、公益財団法人については内閣府の公益法人インフォメーションで事業報告等の閲覧請求をすることができます
- 寄付金だけで運営しているような特定の資金源のみに依存しているところは運用が不安定になります。収益事業の基盤があるところがよいでしょう
- 収益事業が赤字を寄付金で補っていないことを損益計算書で確認しましょう
組織の第三者評価
- 理事が不正を行わないように業務執行を第三者機関が監督するガバナンスが効いている団体が好ましいです。監査報告書がNPO法人ポータルサイトや公益法人インフォメーションで入手できない場合、「第三者機関による監査は実施していますか?」「監査報告書を閲覧できますか?」と直接団体に問い合わせるのが確実です。
- グッドカバナンス認証という民間の監査があり、定期的に受けることで健全であることを証明するものです。団体一覧はこちらから見ることができます。
活動内容
- 寄付金がどのような活動のために使われているのか活動報告書で見ておきましょう
- 自前の施設を持っている団体であれば、施設を見に行き、使用環境を確認することを強くお勧めします
サモン行政書士事務所
Lorem ipsum dolor sit amet,
- 東京都中央区築地1-5-8
- info@summongyosei.com
- Youtube